「日中はもちろん夜も快適に過ごしたい」そんな思いを叶えるには

対応できる介護施設の普及が課題

ナイトケアには、高齢者を対象にした介護施設のナイトケアと、精神疾患のある患者のための精神科ナイトケアがあります。介護施設のナイトケアは、要介護か要支援の在宅介護を受けている高齢者を、夕方以降の夜間時間帯だけ預かってもらえるサービスのことです。

介護では、認知症や要介護度が高い高齢者を見ている家庭もたくさんあります。しかし、仕事などの諸事情で夕方留守にしなければならず、自宅で介護ができない場合もあるのです。

そのような場合には、夜間の預かりサービスが便利です。時間帯は16時から20時までが一般的で、デイケアを行っている特別養護老人ホームなどの福祉施設で行われています。

介護施設のナイトケアでは、デイケアと同じようなサービスが受けられます。16時ごろに送迎車がやってきて、施設に入ったら健康チェックをしてもらって入浴するような流れです。その後理学療法士や作業療法士にリハビリをしてもらい、利用者らと食事や会話をしたり、レクリエーションなどを楽しんだりします。

日中は通えないけど夕方以降なら都合がつくという高齢者にとっては、夜間にサービスが受けられることはメリットです。一方デメリットは、導入している介護施設がまだ少ないことです。職員のシフトや人数などの都合で、夜間の時間帯には最低限の介護職員しか配置できない場合もあります。

このようなサービスがあると分かっても、実施している施設がなかなか見つからないことも少なくありません。個々の事情でどうしてもナイトケアが必要という家庭もあるので、対応できる施設の数を増やしていくことが課題です。